素敵な結婚

曇りときどき晴れ。もう梅雨明けでいいです。こんばんは、newjeansハニです。

結婚をした。めでたい。いやまことにめでたい。まさか自分が結婚することになるとは思わなかった。

この32年を振り返ると、本当に女に縁のない人生だった。恋愛市場では完全に負け犬だった。それは俺の生まれもったものと、その後の努力の仕方の両方に原因がある。10代の頃は、女の子にアプローチをする前から「自分なんかどうせダメだ、、、」と完全に折れていた。自分のもっちゃりした見た目がイヤだなと思っていたし、クラスメートとの不慮の事故のようなトラブルもあったから、そうした失意から這い上がれなかったのは情けないながら可哀想だったなと我ながら思う。大学に入ると世界が変わると思っていたが、自分でも引くくらいの人見知りとものぐさを発揮して交友関係を広げることをせず、初めから勝てる見込みのない恋に賭けて当然に砕け散ったりしただけだった。10代の頃の失意が醸成され、逆恨みに変わるのもこの辺りだ。その後は「自分が女性とうまくいかないのは女性の意識のせいだ」という恐怖の被害妄想を確立することで自尊心を保っていた。しかしそんな諸刃の剣ではいずれ自分が切り刻まれそうだった。このままひとりで死ぬのか。誰も自分を見ることなく、救われることもなく朽ちていくのか。自分がやらないと誰も助けてはくれないのか。そんなふうに思って、ようやく外の世界へ歩み出ることになる。これがだいたい23歳くらいの頃だ。しかし年齢に対する圧倒的な経験不足により、誰とあっても深い進展はせず、好きだな!と思っても普通にフラれるし、それが前述の被害妄想をより強固にした。しかしそれでもなんとかしないと、、、と歩き続け、「愛されないことを確認するために人に会いにいく」ぐらいの気持ちで活動していたのだが、縁があって女房に出会うことができた。コロナ禍もあり、なかなか結婚に至るまでは長かったが、俺はあまり苦ではなかった。なにせ俺は最後の恋愛にするつもりだった。彼女とうまくいこうといくまいと、もうこの後はない。ダメなら一人で死のうと思っていた。それくらい自由恋愛に心底ウンザリしていたし、「この子でダメなら他のどの人間でもダメだな」というくらい自分と合う相手だと思っていた。転居や入籍に伴う、仁義的もしくは事務的な手続きについても意識して積極的に進めた。緩慢に関係性を続けるような年齢ではないと思っていたし、上記の決意が自分を前に進めた。

入籍まで到達できて、本当に良かったと思っている。この地球の誰よりも俺自身が良かったと思っている。新生活に伴い、彼女には色々と苦労をかけた。申し訳ないし、ありがたいと心から思う。もう俺が人生で成し遂げないことはない。あとは彼女の日々が豊かで満足なものであるよう尽力することだけが俺の命の使い道だ。まあ、よくご飯をこぼして呆れられているのだけど。