イエローイエローハッピー

曇りのち雨。さむい。明日はもっと寒い予報。こんばんは、多部未華子です。

やはり3〜4日は空けないと自分の中にインプットがたまっていかないようだ。全く情けない話である。

 

俺は洋服が好きなのだが、俺自身はそんなにオシャレじゃないな、といつも思う。体型が終わってるのもあるが、なんというか、スタイリングにキレがないというか、キャッチーさがないというか、あまりにも平々凡々としており、特徴がない。若者のファッションをみていると、ここで俺のオシャレ度をあげてるぜ!というポイントがあり、それはトレンドカラーだったりシルエットだったりするわけだが、俺はカラーといったら、デニムの青、靴は黒かベージュ、トップスはオリーブかブラウン、無彩色、たまに赤やグリーンみたいなので決まっており、シルエットも細くも太くもないレギュラーサイズを着ている。もちろん、前にも書いたが、アメリカンダディみたいなその辺のおっさんの格好がしたいという理念があってやってるものではあるが、もはや"敢えて"の域を超えて"まんま"になりつつある。

最近トレンドの90年代リバイバルは好きだ。まさにアメリカの適当極まりないカジュアルが表現されている。一時期は全く注目されてこなかった、アメリカのレギュラー古着の人気が高まっていることも好ましい。古着というと、俺が10代の時はロックTが流行っていたように思う。ヴィンテージのロックTが数万円でどんどん売れており、細身のジーンズに合わせたりしていた。そういうエッジのあるテイストがどんどん退化して、リゾートやリラックスというムードが人気になると古着人気はどんどん落ちていき、原宿の古着屋も次々に閉店していった。すわ古着絶滅か?とおもったが、今度はユーロヴィンテージが台頭してきた。それまで古着といえばアメリカもので、ヨーロッパの古着はかなりニッチな部類だった。両腰と胸に一つポケットがついたカバーオールくらいじゃなかろうか。それが、アナトミカオーベルジュ、シュスなどのユーロヴィンテージをモチーフにしたブランドが増えてきて、認知度も上昇、ユーロヴィンテージを取り扱う古着屋がかなり増えた。アメリカものほどコッテリしておらず、エレガンスさもあり、「デニムとミリタリー」に飽きた人たちの心を掴んだのだろう。並行して、レギュラー古着の中でも少し尖ったものをセレクトする古着屋も当時増えてきていた。90年代リバイバルの萌芽のようなムーブメントで、古くはシノラーと言われたなにかであるとか、青文字系的といった空気を持った、派手かつダサカワなアイテムが女の子たちに人気になってきた。そしていよいよ90年代リバイバル、女子に足並みを揃えるように、ここ1〜2年でメンズのレギュラー古着人気が高まってきた。先日原宿に行った際、シカゴがとても混雑していた。シカゴは原宿にある大型の古着屋で、ヴィンテージも置いてないではないが、ほとんどはレギュラー古着、サイズも様々で、かつてのwegoとかハンジローのような空気を残す老舗だ。10年前ほどは、古着ビギナーの若者か、冷やかしで見にくるヴィンテージおじさんみたいなのがほとんどだったような気がするが、いまは本当にトレンドの服を着たカルチャーの中核を担うような若者が多く、ヴィンテージ好きなら絶対に無視するようなレギュラー古着を漁っている。これはいいことだと思っていて、俺が古着にハマり始めた15年前、古着の楽しみはレギュラー古着だった。現代にはそぐわないトンチキなデザインやイナたい柄が歴史を語るし、好奇心を刺激した。リアルなアメカジを感じられた。知識をつけていくうちに、ヴィンテージとかミリタリーとかばかり見るようになってしまったが、確かにいま、再度レギュラー古着を見直してみると、このダサさが心地いい。それに、いまの若者にしたらこの古臭さが新鮮に感じられるということなのだろう。レギュラー古着を着こなす若者は、アメリカ人のコスプレではなくあくまで日本のトレンドとして落とし込んでる感じがいい。靴がマーチンとかナイキのピカピカじゃなく、汚いコンバースとかレッドウィングとかだともっといいな〜。でもそこが日本らしいんだろう。

思うに、レギュラー古着はいまやファストファッションに近い立ち位置になってるんだろう。安いし、種類もたくさんある。ヴィンテージは単に希少性故に高いだけなので、別にレギュラー古着が洋服として劣っているというわけではないのだし。手軽に、安価にトレンドやこなれ感を足しこめる。最近人気(と俺は思ってるがどうだろう)ショップ、たとえばSIESTAとかprops store、slider store、warming store、color at againstなどの、え、これオシャレなんですか、、、?みたいな、アメリカのスーパーマーケットで売ってるようなものを揃えた品揃えはセレクトショップよりはるかにコスパ良く見えるし、共感するところである。ちなみに俺はcolor at againstの店主とは同郷で、もしかしたら地元ですれ違っていたかもしれないみたいな感じである(?)。この90年代リバイバルにはかなり共感するところで、俺もきもちゆるいシルエットのディッキーズに激ダサネルシャツで街を歩きたい。やろかな。でも俺が着たらゆるくならないんだよな。