歩いて走って陽の光あびながら

晴れ。さむ、、、くないような、さむいか。こんばんは、石原さとみです。

年が明けた。小売業に10年も勤めると、年末年始の焦燥も解放も感じず、いち通過点という趣である。今年こそは少しは節制したい。まず服を買わないようにしたい。靴は買うかもしれない。体調も悪くならないようにしたい。ご飯はよく食べたい。旅行も一回はしたいなあ。20代後半〜30代にかけて、高校・大学くらいで消化するはずの青春を拾い直している感じがする。友達が増え、結婚したおかげだ。本当にありがとうみんな。

自分が他人と楽しくあれこれ出来るようになるとは思っていなかった。本当にそう。自分自身、ハタチ前後の頃の苦しみからかなりの部分で解放された自覚がある。人と生きていくこと、ようやく少しずつできるようになってきた気がする。時間がかかった。嵐の中にいるようだった。高熱にうなされてから解熱すると、寝込んでいた昨日が、"いま"から遠く切り離された異常な夢のように感じる。しかしてその苦痛の痕跡は、確かに体が覚えているものだ。いまとなっては、過去の自分がどうしてそこまで苦しんでいたのかと思わないでもないが、たまに怒りや妬みを思い出しては、そうそう、こんなだったと反芻もしたりする。まさに熱病のようだ。足を挫いた、腕が切れた、そんなふうに"ここ"を名指せないつらさに覆われる。こうすれば良くなるという方策も見えず、布団をかぶって時が経つのを待つしかない。いまや俺は、高熱を乗り越えた今日、快復のそよ風、健常の陽光の中にいる。ここ1〜2年でようやく寝床から起き上がれた気がする。少しずつ外の世界をのぞいてみたりして、世界の広がりを感じる。遅過ぎたことだが、やらないよりはずっといい。今年はもっと遠くへ歩いてみよう。ずいぶん足も軽いようだ。