音更『Mountain』

なにやら色々と忙しくて更新する気力がわかなかったのであり、久しぶりにこの水色のページをみている。

今日は音楽の話、たくさんyoutubeをはりつける。


俺がもう何年も聴き続けている曲に、John Butlerの『Ocean』という曲がある。
オーストラリア出身のJohnが、12弦ギターを使って(本当は11弦)演奏する12分ほどの曲だ。この曲はライブでは必ず演奏され、その度にアレンジや尺が変わっていくのだが、とりあえず二つのバージョンを紹介したい。



これはオリジナルバージョン。Johnが最初に発表したアルバムに収録されているもので、このCDは店頭ではなかなか手に入らないのだが、いまはアマゾンがあるので安心である。

12弦ギターのふくよかな音空間と雄大な表現力で12分があっという間に感じられる。まだまだ聴いていたい、終わらないでくれとさえ思う。

さてもう一つのバージョン。



こちらは、今年にリテイクされたもので、公式HPから音源が無料でダウンロードできる。ぜひダウンロードして繰り返し味わって欲しい。

一般に『Ocean』として知られているのはこのアレンジで、ライブでも、細かいアレンジはあるものの、概ねこのバージョンの展開にそって曲が演奏される。序盤の弦やボディを叩く技法(名前しらない)からタッピングを経て徐々にスピードアップする、起承転結のはっきりしたこのアレンジは、オリジナルバージョンよりもドラマチックだし、エモーショナルに聞こえる。

この曲は俺が高校2年か3年のころに出会ったもので、東京に出てきてから今日に至るまで変わらない情熱で聞き込んできた。

そんな俺が、確か二年前のある日、新宿の東南口でひとりのストリートミュージシャンをみかけた。彼はイスに腰掛けて膝にギターを寝かせ、タッピングで曲を演奏していた。その姿はJohn Butlerそのものではないか!



彼の名前は音更kenta。もとは二人組のギターユニット「音更」だったのだが、今は一人で活動しているようだ。公式HP→http://www.otofuke.net/

John Butlerのようなパフォーマーをまさか新宿でみるとは思わなかったため、立ち止まってずっと演奏をみていた。そして、最後に演奏された『Happy notes』という曲がめっちゃよくて、演奏終了後にCDを手渡しで売っていたので買いに行った。そのときに俺はものすごい興奮していて、本人にぜひとも感想を伝えたかった。


俺「すっごく良かったです!膝にギターのっけてるとこなんかJohn Butlerかと思いました!」

音更「ありがとうございます。僕もJohn Butler好きなんですよ。」

俺「ほんとですか!やっぱそうですよねマジヤバいっすもんね!やっぱ意識してますか!僕なんかOceanが好きで好きで!」←割と失礼感ある

音更「(苦笑)僕ね、Oceanに対抗して、いまMountainって曲つくってるんですよwもうすぐ出来るんで待っててください」

俺「ムゥァジっすか!楽しみにしてます!」


とまぁこんな具合でCDをゲットした。その後、一度だけライブに足を運んだことがあって、そこでは噂の『Moutain』が演奏されたのであった。そのときの感想としては、「マジで和製Oceanだな」っていう印象だった。いつか音源化されないかなぁと思っていた。それからだいぶこの音更というアーティスト自体から遠ざかっていたんだけれど、なんと今年5月に音源化されてるじゃないですか!しかも『Mountain』がyoutubeにあがっている!!!



穏やかな序盤から一呼吸おいて興奮へと駆り立てるテンポはやめな後半へと接続する展開は明らかに『Ocean』を意識してるし、曲の長さも、2〜3分が多い音更の中でも群を抜いて長い。

この音更というアーティストの特徴なのかもしれないが、展開がけっこう駆け足というか、短い歩幅で音が上下するので、メロディの全体像がつかみにくいところがあって、この曲も例に漏れないのだが、何度か聴いていくと徐々に像が見えてきて、オッ、コレハナカナカイイゾ・・・・という具合になってくるのだ。

俺はここ2、3日ずっとこの『Mountain』をきいている。『Ocean』よりも新鮮な分味わいもある。音更のギターは普通の6弦ギターなのだけれど、十分ここまで出来るんだなぁという気持ちである。

最近はキノコホテルのライブにでかけたり、少し前にはteam meとkyteの対バン見に行ったりと新しい刺激を求めて歩いていたが、やっぱ自分が好きなのはこういうやつだなぁと思ったりして。

音更はまだまだ知名度低いのだけど、俺としてはもっともっと有名になってもいいと思っているので、みなさんも良かったと思ったらぜひお友達に紹介してあげてくださいね(はぁと