性癖探訪

雨。今年は冷夏という人もいる。こんばんは、アンゴラ村長です。

会社の業績がばちくそやばいので社内のムードが世紀末のそれであるが、毎度会社の愚痴を書いていてもゲンナリするので全然関係ないトピックをとりあげよう。

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これは今日タイムラインに流れてきたツイートである。週プレ、即ち週刊プレイボーイは数多の水着グラビアを掲載、発信してきた世の男性の味方でありグラビアアイドルたちが通る関門のひとつである。この週プレが今回打ち出したのはAIグラビア。AIによって生成された、完璧な容姿とプロポーションを持った架空の存在である。既に"写真集"も発売されており、グラビア界の新しい存在になるか否か、といったところだ。というか、既にアダルトコンテンツにおいてAIイラストはかなり広まっており、数多のそれがネットに落ちている。容姿を好きに調整でき、シチュエーション等のNGもない。撮影のスケジュールも許可取りも不要で極めてコスパ良く生産できるわけだが、この週プレのコンテンツに対しては、どちらかというと否定的な意見が多いようだ。かくいう俺もAIイラストは、その完成度の高さには驚くものの、それに見惚れるとか、収集しようとかは思わない。二つ理由があるが、ひとつは明確で、もう一つは極めて曖昧なのだ。

明瞭な理由としては、AIイラストが、いわゆる"不気味の谷"に到達しており、ツルッとした肌や、やけに張り付いた衣服、確かに美人だがアノニマスな表情などが違和感を惹起する。不明瞭な理由としては、AIだとわかるとなんか冷めるからだ。なんでか、と言われると非常に難しいのだが、イラストの違和感からAIだとわかると、急激に興味がなくなってしまう。細部を見る前のサムネイルでは「オッ、かわい子ちゃんの写真か!?」と鼻息あらく画像をタップしているにも関わらず、だ。現段階では、単に「AIイラストには生気がないんだよナー!」とか「どうしても不自然さがあるからネー!」とか言えるが、もし技術の発展により、俺たちが「生っぽさ」だと思っている要素を画面上で表現できるようになったら?新しいグラドルか!?と俺が完全に勘違いした後に、実はAIだった、としてもやっぱり興醒めするのだろうか?恐らくすると思う。というのも、俺は豊胸手術による巨乳もまた、そうとわかった途端に見たくなくなるからだ。スケベビデオを見るときには、その女優が豊胸かどうかを細心の注意を払って確認し、不穏な挙動を見せた場合は視聴を中止している。だがそれも結局、「そう見える不自然さ」によって気付くのだとしたら、大事なのは事実ではなく見え方にあるとも言える。俺は、こうした、「そうであること」と「そう見えること」の間を行き来することは、他者と生きる世界において極めて複雑かつ重要な思索だと考えており、時々立ち止まっては自身に問いかける必要があると思っている。おっと話が逸れたが、仮に、人工であるということ自体がNGなのだとするとそれは何故なのか、実は俺自身もよくわからない。アニメキャラならそれはそれで愛でられるのに、生身の人間に寄せてくるとウッとなってしまう。生身の人間の代替物として消費しようとしているからかもしれない。AIイラストはAIイラストなりの良さを個別に見出し、独立したエンターテイメントとして楽しむのが良いのかもしれない。俺たちの探究はまだ始まったばかりだ。