新業態探訪

雨のち晴れ。花冷え←美しい日本語。こんばんは、土屋太鳳です。

グローバルワークローリーズファームを擁する株式会社アダストリアが新業態をオープンさせた。詳しくは以下リンクをご覧あれ。

紹介記事↓

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001826.000001304.html

公式↓

https://www.adastria.co.jp/brands/entry-15681/

EC↓

https://www.dot-st.com/cp/gw_sss

ということで、早速、先週の金曜日に見に行ってきた。当日は船橋のイオンのオープン日だったが、既にオープンしていたイーアス高尾に行ってきた。この新業態、スマイルシードストは、ららぽーととか都心の商業施設ではなく、郊外のモールへの出店が特徴である。施設全体のプライスラインが低く、食品スーパー等も入るような施設で、低価格を打ち出すことでより身近にファッションを感じてもらいたいというアプローチなようで、ゆめタウンなどにも出店するようだ。こちらは店舗正面↓

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GU的な二段がけの陳列。上下で陳列ができるため、面積あたりの陳列量が増えることと、上段にトップス、下段にボトムスを陳列してコーディネート的な提案ができることが強みの陳列形態。店舗の中はこんな感じ↓

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メンズとレディースがほぼ半々、少しだけ子供服も置かれている(写真なし)。

ポリエステルメインの服が多く、綿100%の生地はほとんどない。陳列什器の上方には、そこに陳列されている商品の機能とワンコメントが書かれたPOPが掲示されている。フィッティングは、ゆとりのあるレギュラーフィット。肩は落ちているがトレンド色は強すぎない。メンズについてはシャカシャカセットアップを軸にして、アウトドアテイストのブルゾンをフードの有無でバリエーション。レディースはストレッチデニムやベーシックなスカートに、ボートネックのプルオーバー、クルーカーディガン、ボリューム袖のシャツワンピなど。価格は、トップスは2900〜3900円、アウターは5900円、ボトムは4900円くらいだったと思う。ユニクロを強く意識したプライス設定だと思った。同じカテゴリーの服は大体同じプライスに設定されている。ユニクロの服は、プライスに対して"厚い"とか"重い"とか、"しっかりしてる"感じを重視してるように一方、スマイルシードストアは、"柔らか"、"軽い"といったソフトさを目指してるように感じるが、ちょっとペラいなあ、、、という感覚もある。特にカットソー系はけっこう薄い。アウター類がシャカシャカ寄りなのにインナーが肉厚でもバランスが悪いので、目指すバランスがそうなっているのだとは思うが、どうもユニクロと比べると見劣りするような(イーアス高尾は、スマイルシードストアのすぐ隣がユニクロである)。あと、写真を見ればわかるように、服の色が暗い。黒、ネイビー、カーキをメインにしている。グリーンやピンクもあるにはあるが、差し色というにはパンチが弱い色出しになっている。良く言えばストイックだし、陳列された売り場も綺麗にみえる。コンセプトの一つでもある「迷わなくていい」を表現していると言えるし、確実に売れる色だから売上をあげて結果を出そうという意志も感じる。悪く言えば、見ていてつまらない。選べるようで選べない。これはそもそもの品揃え自体にも言えるが、コーディネートの楽しさを感じない。まるで作業着のように、わずかなバリエーションからなんとか選ぶような売り場になってしまっている。シルエットが一様で、売り場に並んでる商品のどれをどう合わせても馴染む反面、無味乾燥で、服好きからすると満足感がない。無地でアノニマスな雰囲気が好きならちょうどいいかもしれない。「ユニクロやGUでは選ぶのに疲れる」「作業着的にカジュアルもこなしたい」「これを着ろと言って欲しい」というタイプにはうってつけかもしれない。そういう層は低価格でアプローチする服屋はあまりなかったかもしれないとも思う。もちろん、本当に今始めたばかりだから、これから色々とバリエーションも増やしていくのだろうが、ファーストインプレッションはそんな感じである。お近くの方は見に行ってみてね。