トワイス

晴れ。これぐらいがいいな。こんばんは、パク・ジヒョです。

日々、自分の好奇心や関心のアンテナが鈍っていくのを感じる。洋服は確かに買っているけど、10〜15年前に持っていたときめきや好奇心はほとんど無く、ときどき"いいな"と思ったものをつまんでみたりするくらいだ。音楽もほとんど聴いておらず、芸人のラジオとか漫才とかを聴いている。それがすごく楽しいというよりは、刺激が適度で長尺の暇つぶしができるからだ。食べ物だけは相変わらず積極的にいろんなものを食べるべく奔走にしているが、ただでさえ大太り(おおふとり)した昨年から、さらに6kgも増量していたため少し控えるようにもしている。SNSも随分と遠ざかった、否、見ていることにはめちゃくちゃ見ている。スマホを見ているほとんどの時間はSNSを見ているような具合だ。ただ、たとえばインスタなら、そこにあげるような写真は最近撮ってないので見る専になってる。ツイッターなんかは、タイムラインを見ていると、確かに数多くの話題が飛び込んでおり、中には心をかき乱すようなものも少なくない。俺のツイッターはもっぱらネガティブな感情を動力として運営されているからして、そうした話題に触れると義憤というか、間違いを正さなければ!みたいな気持ちが湧いてきて、持論を展開することが常だったが、今では義憤めいた感情が湧きあがっても、「でもまぁ、俺が言ったところでな、みんなも同じこと思ってるだろうし、、、」みたいな諦念が同時に湧いてきて、開いたツイート作成欄を閉じたりしているのである。

そんな俺が最近にこにこして見ているのはtwiceちゃんの動画である。いまさら?なんで?とお思いだろう。確かにtwiceはデビューから既に7年経ち、『TT』のブームは既にNiziuとか新生のK-POPたちに上書きされた感もある。既に中堅ないしベテランの域に達したtwiceに、いまさらショックを受けているのはやはり感性の鈍りと見えても仕方ない。きっかけはコロナ療養中のこと、マジで暇なのでテレビを見ていたが、Mステにtwiceが出ていて、日本デビュー5周年を記念した曲『Celebrate』を披露した。初めて見るtwiceだった(TTとかも全然見たことなかった)が、曲、ダンス、ビジュアルのあまりの完成度にいたく感激し、やけに気になるようになったのだった。以降、ライブ映像やミュージックビデオ等を漁っていたが、中でも楽しいのがメンバー同士で行うテレビ番組の企画や、インスタライブ的な半ば私的(に見える)なネット配信の切り抜きだ。後発でファンになるいいところは、既に先人がたくさんのファン向けコンテンツを残してくれているので学習が早いことだ。韓国語は全くわからないので、有志で字幕がつけられた切り抜き動画たちは大変助かるのである。

思うに、アイドルを愛するためには二つのことを知る必要がある。「パフォーマンス」と「人格」である。アーティストとして愛するには前者だけで十分だが、アイドルとして愛するには「人格」が必須だ。これはディズニーで学んだことだ。ハリウッド俳優などと違って、これ!という大作映画や看板作品などがないミッキーたちが、どうしてあの舞浜の地ではこの世を統べる大スターのような扱いを(一部から)受けているのか。知名度ではない。知名度ではアイドルにはなれない。舞浜の地では、ありとあらゆる種類のショーが展開されており、そこでミッキーたちは、時に機敏に、時に愛嬌たっぷりにパフォーマンスをする。さらに、ショー進行の合間にはキャラ同士やダンサーとの戯れを行う。さらにそのあと、グリーティングをしにいって彼らのアイドル然とした振る舞いを目の当たりにすると、「ダンスは上手でみんなに愛されて、名もない私にもこんなに優しく明るく振る舞ってくれるアイドル」が誕生する。もちろん我々は、そうした「人格」が演出されたものであり、実は「パフォーマンス」に含まれているものに過ぎないことを知っている(ディズニーのショーを見ていると、セットや衣装、ダンサー、音楽、セリフ、その全てが、ディズニーキャラたちを神として君臨させるために機能していることがわかる。ミッキーは特に顕著である)。では何故わざわざこの二つを分けて考えるのか。ここは偏にその個人の文化的価値観に依存するかもしれない。俺はディズニーにハマってから、思ったより世間の人はディズニー(パーク)が好きじゃないんだなと痛感した。つまり、舞浜の地で起こっている演出を、演出ではなく"地"のもの、"初めからそうあるもの"として信じること、虚構かもしれないという暗さを飲みくだすことで初めて我々はアイドル(idol 偶像)を愛することができる。そこでニヒルに構えるならばそれはそういう価値観なのだろう。育ってきた環境が違うから好き嫌いは否めない。こうした特定の価値観を持つものにとって偶像は実像であり、虚構の神は現人神になる。着ぐるみのネズミにいい歳した大人たちが狂喜乱舞するのもこうした信仰の構造がある。おっと、ディズニーではなくtwiceの話だった。そんなわけで、彼女たちの雑談配信やMVのメイキング映像などを見るにつけ、各メンバーの人となりを知りながら微笑み、他方でクールでキュートなパフォーマンスでその努力に涙し、日々を過ごしている。メンバー同士が気負わずにふざけあってりしているのを見るのもたいへん趣があり、俺が平安貴族なら和歌に残しているところだ。メンバーはみんな好きで優劣をつけようとは全く思わない。9人が奇跡的なバランスで組み合わさっているグループだと感じている(きもめな感想)。ただ、好きだという気持ちが特にあるのはダヒョンちゃんで、俺は目が少し離れてて色白で丸顔の女の子が好き(ex.きゃりーぱみゅぱちゅ、本田真凛ちゃん)なのと、ダヒョンちゃんは取り分け真面目で、ハッタリをかませない人の良さを感じるからだ。

ふう、久しぶりの日記で2日がかりで書く羽目になってしまった。コロナから戻ったら、仕事はにわかに忙しく、明るい目標もしばらくは見出せずにいる最近だ。twiceメンバーも日々とても大変だろうという労働者としての共感(ややおこがましい)と、それでも笑顔でいて素敵だという信仰で苦痛を緩和させて歩いている。オンニ〜〜〜