いま春が来てきみは

雨降ったような?気温は確実に上がっている。こんばんは、めざましテレビお天気キャスター、林佑香です。

フォロワーがまたひとり結婚した。と言っても彼女はもうほとんどツイッターをやっておらず、インスタを主戦場として、キラキラ女子見習いめいたことをして楽しんでいるようだ。もしかしたらツイッターもやっているのかもしれないが、少なくとも俺が知らないアカウントで、俺が知らない彼女を表現していることだろう。とはいえ、別に彼女と特段親密だったわけではない。LINEも知らないし、会ったことは一度しかない。個人的にディープな思いを抱いていたということもお互いになかっただろう。ただ、直接会ったその一回は10年近く前のことで、ネット上でのフォロー関係のスタートから数えたらそれ以上の長さを、うっすらとした知り合いとして過ごしてきた。当時彼女はまだ女子高生で、あどけなさの残る可愛らしい女の子だった。俺はバキバキの童貞大学生で、ネットで毎日のようにクソ女叩きをやっていたのだが、彼女は裏垢でそれに参加して一緒にクソ女の悪口をタイムラインに放出したりしていた。しかも彼女は自分からクソ女を見つけてきては、RTして悪口を流しまくっていて大変愉快なツイッタラーであった。

まあ、でも、別にそれくらいだ。彼女との記憶は。それでもインスタ等を通じてお互いに(本当か?)存在は認識していた。俺がいつの間にかディズニーおじさんになっていたり、彼女が豪華なホテルの食事とか彼氏との写真とかをアップするタイプのアカウントになっていたりして、お互いに進む道が随分離れてしまったなと感じるものの、彼女が元気で楽しく過ごしているようなのは大変けっこうだと思っていた。そして彼女もアラサーに差し掛かり、ずいぶん大人になった。それでも10年前の面影を強く残した美しい彼女に親戚のおじさんのような感嘆を漏らしつつ、ご時世なんか吹き飛ばすような、こんなパーティーらしいパーティーの写真久しぶりにみたってくらいの披露宴の写真を喜ばしく見ていた。しかも彼女のインスタを遡ると、元カレの写真も、さらにその前の彼氏の写真も出てくるのがすごい。それを2000人ものフォロワーに公開している。やはり気合の入り方が違う女の子だなと強く関心した。これからもなりたいあなたでいられるようにと願いながら、時間が運んだお互いの漂流先の遠さに改めて天を仰ぐのだ。もはや俺が彼女の人生に交わる瞬間は永劫に来ないだろう。いや、とっくの昔からそうだったのだろうが、それでも交わった点があること、その数奇さに畏敬と感謝を抱き、また誰かの中に存在できるだろうか、誰かを存在させられるだろうかとぼんやり思ったりして。いまや彼女の中に、少しの残滓も存在させていないであろう俺は、そんな俺なりの家路につく。

 

どんな日記だこれ。言っとくが俺は別に激ヤバストーカーではないので。そういう気質は、、、あるかもしれないけど、、、